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7月「ちょっとパンなこと」
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いつもたくさんのメールや掲示板への書き込み、リクエスト本当にありがとうございます。
今月の「パンなことこんなこと」はみなさんの書き込みで思ったことを書いてみたいと思います。
質問の中でとても多かったアレルギー対策についてですが、私の知る限りでは、例えばカナダなどではすでにいろいろ研究されているようです。
小麦を栽培するときは消毒をせず、殺虫剤などもなるべく使わないところで作る。あるいは卵やバターの少ないパンを作る、などなど。
こうした気遣いによって「ある」アレルギーに対しては効果を持ってくるのだろうと思います。
でも私は、アレルギーはその人によって反応の仕方も違うものですし、また現代の医学でも特効薬的なのものがない、とても難しいことをパンで解決することはできないと思っています。
だから、非常に月並みな言い方になってしまいますが、何が原因でアレルギーが起こるかをよく調べて、お子さんの場合でしたらば、一番近くにいるお母さんが工夫して、その子にとってアレルギーをおこさない物を見極めて食べさせてあげたりして克服していくのがよい、ということしかお答えすることができません。
お答えになっていないような書き方ですが、とにかく、この質問はとても多かったのでここに書かせていただきました。私にとっても、このことを調べるきっかけになりとてもとても勉強になりました。
さてもう一つは「ポン・デ・ケイジョ」
直訳すると「パンとチーズ」と言う意味です。
私が数年前このパンについて調べるためにブラジルのリオデジャネイロに行ったときのことをお話ししましょう。
昼食を取るためにレストランに行くと、入り口には大きな火鉢のようにプールの中に炭が満たされていて、その中では中心から開いた子牛が、長くて太い金串で貫き焼かれていたのです。
なんというか、言うなれば日本の観光地のアユなどの串焼きの巨大版という感じでしょうか?
突然目に飛び込んできたその光景に私はびっくり、圧倒されてしまいました。
気を取り直して、昼食がはじまります。
まず、牛肉の内蔵が天板にたっぷり盛られてサラダと一緒に取り分けられて出てきます。
これを食べて一段落した頃合いに出てくるのが、ポン・デ・ケイジョなのです。
ここでポン・デ・ケイジョをひとつふたつ口に入れると、もちもちしていてチーズの香りがするその食感のおかげで、牛肉の内蔵特有のにおいや、いやな口残りがすっかり消えてしまうのです。
そして口の中がスッキリしたところで、メインディッシュのテンダーローインの串刺しやローストビーフが登場するというわけ。
そこには、ふわふわして薄くきれいに切った角食パンが添えられて食事はクライマックス。
すっかり満腹になったところでデザートにフルーツとコーヒー。
ということで、このポン・デ・ケイジョ、実は、お肉や香りの強い物、口残りのある食べ物のお口直しのパンなのです。
それが二十四時間かかって地球の裏側の日本に飛んできて、こんなにも流行してしまったというわけです。
日本人のエネルギーを感じてしまいますね。
さて、このパンは実は時間もかからず、とってもカンタンにつくれてしまうんです。
今回は「とよこさんのキッチン」でわたし風にアレンジしたオリジナルのポン・デ・ケイジョのレシピを紹介していますから、ぜひ作ってみてくださいね。 |
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